冬
1 | 呪いあれ あいつを殺せ この火事で |
2 | 外の寒さを 布団より知る |
3 | 三日にて 職場離るる 冬の朝 |
4 | 早梅の 通り道なる その色よ |
5 | 学び舎を 遠くに思う 二月かな |
6 | 凍蝶よ 我が庭さえも 飛べぬのか |
7 | 垣こえて 落ちた枯葉を 掃く朝か |
8 | 日は昇り 夢の向こうの 梅の香よ |
9 | 金ありて 何故冬コミに 行けぬのか |
10 | 緩やかに 雪がちらほら 夜を巡る |
11 | ラグビーが 季語だと知りて 仰天す |
12 | 梅の香の 馥郁として 夢現 |
13 | 友が死に 我は墓前で 酒を酌む |
14 | 寒月の 下で賑わう 家族かな |
15 | 涙の向こうは すきま風 |
16 | 我先と 烏見下ろす ご来光 |