暗黒の光が煌々と灯る体育館にて実夜と美琳が対峙していた。
「ねえ美琳ちゃん」
 実夜が飛ぶ箱に寝そべりながら声をかける。
 その声は抑揚に満ちていた。
「ん? 何?」
 美琳はいたって平素に聞き返すが、決してぞんざいではない。
 暗黒の光が灯った気がした。
「通信簿で1を取る方法を教えてあげる」
 その声に、美琳が憐憫な表情を浮かべた。
 当然と言えば当然である。
 しかし、実夜はそんな美琳の表情に気づく事もなく機関銃の如く捲し立てた。
「1はね。授業態度が最悪で、それでいて提出物が0で、忘れ物が酷いとテストで60点取っても1になるんだよ」
「あ、あのね・・・」
「2は沢山の人が取った事があると思うけど授業態度が最悪で、テストで点数が酷くても提出物を上げさえすれば2が確約されるの」
「ね、ねえ・・・ちょっと・・・」
「3は授業態度が最悪でもテストで赤点を取らなければ3になるの。他には授業態度が普通なら赤点でも3になるよ。提出物を全部上げれば授業態度が最悪でも3になるね。4はテストでいい点をとって提出物を上げれば授業態度が最悪でも4になるんだ〜」
「な、何言ってるの?」
「5は授業態度が普通以上で、提出物を上げて、テストでいい点を取れば5。つまり真面目にやってれば5は取れるようになってるんだよ。はは」
 美琳は一方的に説明する実夜を見て、侮蔑した。


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